小さい頃の記憶のうち、どれが一番古い記憶なのかわからない。はっきり「これ」って言えるもんだろうか。
自意識
母におんぶされている写真。「あっ、写真撮られてる」という自意識があって、ちょっとお澄ましした記憶。アルバムに貼られているので、記憶を反芻して覚えているのかもしれない。昭和30年代であるので、母の髪型、服装、町の風景、写真の色あせがまさに「昭和」だ。写真を撮っているのは父。母がとても綺麗で嬉しそうに笑っている。
子守りさんの家
子守りさんの家の畳まれた布団の上に乗っかっている記憶。私を生んだ後、母は体調を崩した。産後鬱のようなものだったのだろう。父は、母は家で育児をするより薬剤師として働きに出た方が良いのではと考え、幼稚園に入るまで、私は子守りさんに預けられた。子守りさんはとても良い方で、しつけには厳しかったが、私はすぐに懐いたらしい。
母の背中
風呂屋で、母ではない人の背中に飛びついた記憶。私たち家族は、高校教師だった父の関係で、とある港町の借家に住んでいた。風呂はなく、銭湯に通っていた。男湯の方からいつも「出るぞ~」と言う父。母は恥ずかしくなかったのかな。カニが道を行き来するいい町だった。父の転勤と同時に母が薬局経営を始める小学校3年まで過ごした。
どれも3~4歳の記憶だと思うが、こうして見ると、これらは全て父と母の歴史だなあ。仲良かったもんな。